堀口組コンソーシアム公開見学会

 ICTを活用し建設業の生産性向上、課題解決へ。北海道産学官研究フォーラムと堀口組コンソーシアムは8日、「PRISM堀口組コンソーシアム遠隔臨場公開見学会」を開き、43人が参加した。午前は増毛町内の大別苅トンネルで映像を3次元化する多点カメラ撮影実験などを行い、午後から堀口組社屋で建設業の生産性向上を議論した。同見学会は留萌開建や留萌建管の幹部らも注目。午前は多点カメラ撮影実験や、現場を監視する新人と中堅技術者の目の動きを見える化するアイトラッキング調査を公開。午後の報告会では、建設業が抱える人手不足など課題解決に向けた取り組みを考案した。
 報告会では冒頭、堀口哲志社長が、「遠隔臨場は昨年の試行に対し実装段階に。新技術により建設産業の発展と魅力につながれば」と期待した。
 基調講演で登壇した立命館大学の建山和由教授は、i-Constructionが始まった経緯を解説。清算年齢人口の減少や、改善傾向があるものの3K(きつい、汚い、危険)が背景にあり、これを解消するため国土交通省が-i-Conをスタートさせ、新3K(給与、休日、希望)への転換を図ろうとしていることを伝えた。
 その一環として、ICT活用のプレキャスト化で省人化や合理化を進めようとしていること説明した。
 堀口組の取り組みについて西川充専務と漆館直さんは、留萌開建発注の231号増毛町大別苅トンネル補修と、232号苫前町力昼法面補修で展開している遠隔臨場の活用方法を紹介。
 現場にネットワークカメラや4K・高感度カメラなどを設置することで、遠隔地の様子を本社で可視化できるとし、現地に出向くことなく検査が実施でき、移動時間や待ち時間が解消され余裕が生まれると解説した。
 また、実際に力昼法面補修現場と中継を結び、鈴木勝実現場代理人と天気や工事の状況をやりとりし、遠隔臨場のメリットを示した。
 統括討議では、建山教授が「発注者の立場からICTは生産性向上につながるか」と問い掛けると、船木悟留萌開建部長は「ICTを使って(仕事の一部)をアウトソーシングできればと思った。ただ、多くの人が関わると工程が複雑になるような気がする。この辺をコーディネートできれば休みが取りやすくなるのでは」と応じた。
 留萌建管の勝谷裕副局長は「映像で現場を確認できるのは発注者もメリットが大きいが、情報共有には発注者側も準備が必要。その費用をどう確保するかが課題だと思う」と所感を述べた。

2019年11月08日